ユキヒョウがスキーヤー襲う、中国の新疆ウイグル自治区で
(CNN) 中国北西部でこのほど、観光客が希少なユキヒョウに襲われる出来事があった。観光客は写真を撮ろうとユキヒョウに近づいたという。当局と国営メディアが明らかにした。
新疆ウイグル自治区コクトカイ鎮の林業草原局によると、この観光客はスキーをしてホテルに戻る途中、ユキヒョウに噛(か)まれたという。
ユキヒョウは野生で目撃するのが最も難しい部類の動物。中国国営中央テレビ(CCTV)によると、当該の観光客はユキヒョウを見つけて車から降り、写真を撮ろうと近づいたところ襲われたという。
ソーシャルメディアで拡散された動画には、観光客が雪の地面にじっと横たわり、近くにユキヒョウが座る様子が映っている。別の動画では、2人の通行人が負傷した観光客を助け起こし、安全な場所へ連れて行く様子が映っている。観光客はスキーヘルメットの下で顔を押さえている。
ヒョウは去ったかと尋ねる声が聞こえ、通行人の一人が「いなくなった」と答えた。その後の映像では、深い雪の中をユキヒョウが移動する様子が映っている。背景には木々や岩が広がっている。
林業局によると、観光客は病院に搬送され、容体は安定しているという。また、地元当局は安全パトロールと啓発活動を強化していると付け加えた。
林業局はオンライン通知で、一般市民と観光客に対し安全指針の厳守を通告。野生動物に遭遇した際には安全な距離を保ち、すぐに警察に通報するよう強く求めた。
中央アジアと南アジア原産のユキヒョウは、中国では保護種であり、同国の山岳地帯と高地の生態系を象徴する存在となっている。世界自然保護基金(WWF)によると、ユキヒョウは世界に4000頭から6500頭しか残っておらず、生息地の60%が中国に集中している。
周囲に溶け込む分厚い灰白色の毛皮を持つユキヒョウについて、WWFは標高の高い岩山に生息すると説明している。そうした土地は地球上で最も過酷な環境の一つと目される。
様々な野生生物保護団体、野生生物専門家、そして中国国営メディアの報道によると、ユキヒョウが人間を襲った事例はほとんどない。2020年に行われたある研究で、ユキヒョウのもう一つの生息地であるモンゴルに暮らす牧畜民261人を対象に調査が行ったところ、多くの人がユキヒョウを目撃した、あるいは家畜がユキヒョウに襲われたと報告したものの、人間を襲ったという報告はなかった。




