ニュース
JAXAの新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」1号機、10月21日に「H3」ロケット7号機で打ち上げ
2025.08.22 17:32
新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」の1号機「HTV-X1」が10月21日に打ち上げられる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が8月22日に発表した。
打ち上げ予定時刻は午前10時58分。種子島宇宙センターから「H3」ロケット7号機で打ち上げられる。予備期間は10月22日~11月30日。
HTV-Xは、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を担ってきた「こうのとり」(H-II Transfer Vehicle:HTV)の後継機として開発された。こうのとりの優位性を維持しながら輸送力や運用性を向上させているという。将来のさまざまなミッションに対応可能なシステムを備えている。
最長6カ月間ISSに係留し、輸送カーゴの搬入や廃棄カーゴの積み込みを行う。その後、ISSから離脱して最長1.5年間軌道上を飛行し、さまざまな技術実証ミッションを担う。1号機であるHTV-X1では、ISSから離脱後の約3カ月間に、以下の3つの技術実証ミッションを実施する計画。
- H-SSOD
- Mt.FUJI
- DELIGHT、SDX
H-SSODでは、HTV-Xから小型衛星を放出する。ISSよりも高い高度から衛星を放出することで超小型衛星の運用期間の延長や実用的な利用ミッションへの適用を可能とするなど、超小型衛星放出の新たな需要を引き出すことを考えている。HTV-X1に日本大学の「てんこう2」を搭載して、ISS離脱後に高度を約500kmに上昇させててんこう2を放出する。
Mt.FUJIは、JAXAが開発した「衛星レーザー測距(Satellite Laser Ranging:SLR)」用の小型の反射器(リフレクター)。HTV-X1の与圧モジュール外部に搭載する。
地上からHTV-X1にレーザー光を照射して、反射して返ってくる光を観測することで地上とHTV-Xの間の距離を測定。加えて、SLRによる宇宙機の姿勢運動の推定を実データと比較して検証するという実験を行う。この実験は世界初になる。
DELIGHTとSDXは、将来の「宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power Systems:SSPS)」などで必要となる大型宇宙構造物の構築技術などを軌道上で実証する。
DELIGHT(DEployable LIGHtweight planar antenna Technology demonstration)は、新しい技術を実装した展開型軽量パネルを軌道上で展開して展開中の挙動や展開後の構造特性を計測する。パネルの一部に搭載した軽量平面アンテナで地上局からの電波を受けて受信レベルも計測する。
SDX(Space solar cell Demonstration instrument on htv-X)は耐放射線性や低コスト化などが期待できる次世代宇宙用太陽電池セルの実証装置。

現在、ISSには日本人宇宙飛行士の油井亀美也が長期滞在中。油井氏は前回のISS長期滞在中にこうのとり5号をロボットアームで把持することに成功。長期滞在前に油井氏はHTV-Xを楽しみにしていることを明かしている。




