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見てたら儲けもの大穴ドラマ『ラムネモンキー』なにがそんなに面白かったのか #エキスパートトピ

コラムニスト
写真:ロイター/アフロ

大人の中二病ドラマ『ラムネモンキー』が最終話を迎えた。

荒唐無稽な始まりを見せた「1988年の中学生の物語」は、「昔のことなんだから何でも起こりうる世界だ」という展開によって、ラストにたどりついた。

51歳になり、大人になったが、どこかやり残したことがある男たち、まあ、世の中の51歳のほとんどはそうだとおもわれるが、そのユン(反町隆史)、チェン(大森南朋)、キンボー(津田健次郎)もそうであった。

過去を懐かしんでいるうちに、きちんと「中二病」に戻ってしまった大人たちのドラマが目指したものは何だったのか。

ココがポイント

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エキスパートの補足・見解

おじさんのユン、チェン、キンボーに加えて、大学生女子(小川莉子)がいつも「付き添いです」と一緒に行動して、奇妙な4人組でドラマは展開した。

38年前の映画研究部顧問マチルダ(木龍麻生)は地上げ事件に巻き込まれて殺されたのではないか、その「謎」の調査に4人で乗り出した。

いまどきの「謎解き」要素を備えたドラマである。

しかし謎部分は「昔のことだから、きちんと覚えてない」というのが要因で、おもいだせば解ける謎である。「かかった魔法を解けば幸せになる」と同じファンタジー構造になっていた。

最終話では、怖い事件は本当に起こっていたが、マチルダは切り抜けた、というお話になっていて、ファンタジックでよかった。

バブル最盛期ならではの、ちょっとおかしな事件が起こっていた。そういえば、あの時代はそういう時代でもあった。日本人がみんなちょっとおかしかったのだ。

「謎」解きはべつだんスリリングではなかったが、中学生気分で人生を生きているのもいいかもしれない、というファンタジックなラストは、たまらなく愛おしかった。

見終わっておもわず拍手してしまった。四人めのラムネモンキー恵子(水野美紀)という存在も謎すぎてよかった。何度も見たいドラマだ。

コラムニスト

1958年生まれ。京都市出身。1984年早稲田大学卒業後より文筆業に入る。落語、ディズニーランド、テレビ番組などのポップカルチャーから社会現象の分析を行う。著書に、1970年代の世相と現代のつながりを解く『1971年の悪霊』(2019年)、日本のクリスマスの詳細な歴史『愛と狂瀾のメリークリスマス』(2017年)、落語や江戸風俗について『落語の国からのぞいてみれば』(2009年)、『落語論』(2009年)、いろんな疑問を徹底的に調べた『ホリイのずんずん調査 誰も調べなかった100の謎』(2013年)、ディズニーランドカルチャーに関して『恋するディズニー、別れるディズニー』(2017年)など。

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