【PM入門】PMBOKに学ぶ「プロジェクトとは何か」 ─ ハイキュー!!で理解するプロジェクトの本質 ─

プロジェクトとは何か? PMBOKで基礎から理解する
 ビジネスの現場では「プロジェクト」という言葉が当たり前のように使われていますが、
そもそもプロジェクトとは何か?
 PMBOKではどのように定義されているのか?

 と聞かれると、意外と明確に答えられない人も多いものです。
 プロジェクトマネジメントを正しく理解していないと、
  ・目的が曖昧なまま進んでしまう
  ・スケジュールやリソースが破綻する
  ・関係者の期待が揃わず混乱する
 といった問題が起こりやすくなります。
 そこで本記事では、PMBOKに基づくプロジェクトの定義と特徴をわかりやすく解説します。
 さらに、人気漫画『ハイキュー!!』を例にしながら、プロジェクトの概念を“直感的に理解できる形”で紹介します。
 「プロジェクトとは何か」をしっかり理解したい方、
 「プロジェクトマネジメントを学びたい方」、
 「PMBOKの内容を噛み砕いて知りたい方」
 にとって、実践的でイメージしやすい内容になっています。
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プロジェクトとは何か(PMBOKの定義)
 PMBOKでは、プロジェクトを次のように定義しています。

  『独自のプロダクト・サービス・成果物を生み出すために実施される、期限のある取り組み』

 この一文には、プロジェクトの本質がすべて詰まっています。
 ここからは、この定義を構成する4つの特徴を深掘りしていきます。
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プロジェクトの特徴をわかりやすく解説(PMBOK準拠)
 ① 一時的である(Temporary)
  ● プロジェクトには「始まり」と「終わり」がある
   プロジェクトは永続的な業務とは異なり、必ず終了する取り組みです。
   終了条件は「成果物の完成」「目的の達成」「予算の消化」などさまざまですが、
   いずれにしても“終わりがある”ことが重要です。
  ● オペレーションとの違い
   ・オペレーション:毎日繰り返される定常業務
   ・プロジェクト:特定の目的のために期間限定で行う取り組み
   この違いを理解していないと、プロジェクトが「終わらない仕事」になってしまいます。
  🔸ハイキュー!!で例えると
   烏野高校の「強化合宿」は典型的なプロジェクトです。
   ・期間が決まっている
   ・合宿が終われば解散
   ・明確な目的(チーム強化)がある
   つまり、合宿は“永続的な練習”ではなく、期間限定のプロジェクトなのです。

合宿の期限に関する記述(ハイキュー!!11巻 古舘春一)

 ② 独自の成果物を生み出す(Unique)
  ● プロジェクトは「唯一のアウトプット」を作る
   似たような取り組みでも、完全に同じプロジェクトは存在しません。
   ・メンバーが違う
   ・時期が違う
   ・制約が違う
   ・目的が違う
   だからこそ、プロジェクトは毎回“新しい挑戦”になります。
  ● 成果物の例
   ・新規システムの開発
   ・新サービスの立ち上げ
   ・新しい業務プロセスの構築
   ・組織改革
  🔸ハイキュー!!で例えると
   烏野が生み出した「変人速攻」は、まさに独自の成果物。
   ・日向の身体能力
   ・影山の精密トス
   ・チームの戦略
   ・その時の状況
   これらが組み合わさって初めて生まれた「変人速攻」は“唯一無二のアウトプット”です。

真似してはいけないと諭す赤葦(ハイキュー!!11巻 古舘春一)

 ③ 段階的に明確化される(Progressively Elaborated)
  ● プロジェクトは最初から完璧ではない
   計画は進めながら詳細化されていきます。
   最初からすべてを決めることは不可能であり、むしろ危険です。
  ● なぜ段階的明確化が必要なのか
   ・不確実性が高い
   ・情報が揃っていない
   ・実行してみないと分からないことが多い
   だからこそ、計画 → 実行 → 振り返り → 改善 のサイクルが重要になります。
  🔸ハイキュー!!で例えると
   日向と影山の速攻は、最初から完成していたわけではありません。
   ・最初はタイミングが合わない
   ・試合で失敗する
   ・監督や仲間からフィードバックを受ける
   ・改善していく
   この積み重ねのプロセスこそが「段階的明確化」です。

段階的に説明する烏養元監督(ハイキュー!!10巻 古舘春一)

 ④ 制約条件のバランスで成り立つ(Constraints)
  プロジェクトは常に複数の制約の中で進められます。
  PMBOKでは「トリプル制約」を中心に、以下のような要素が挙げられます。

制約 内容
スコープ 何を作るのか
コスト どれだけの予算で
スケジュール いつまでに
品質 どのレベルで
リスク どんな不確実性があるか
資源 人・物・設備など

  ● 制約のバランスが崩れるとどうなるか
   ・スケジュールを短縮すればコストが増える
   ・スコープを増やせば品質や期間に影響する
   ・資源が不足すればリスクが増える
  プロジェクトマネージャーは、これらの制約を“最適なバランス”に保つ必要があります。
  🔸ハイキュー!!で例えると
   烏野の練習も制約だらけです。
   ・体育館の使用時間(スケジュール)
   ・人数や役割(資源)
   ・怪我のリスク(リスク)
   ・目指す戦術レベル(スコープ・品質)
   烏養コーチや澤村は、これらを調整しながらチームを導いています。

合宿の準備をする烏養コーチ(ハイキュー!!9巻 古舘春一)

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ハイキュー!!で理解する「プロジェクト」の全体像
 ここまでの内容を踏まえると、烏野高校バレー部の「春高出場」は、典型的なプロジェクトとして捉えられます。

要素 具体例 説明
プロジェクト目標 春高出場 明確で測定可能なゴール。プロジェクトの成功基準がはっきりしている点が重要です。
制約 時間・資源・リスク 1年以内に結果を出す(スケジュール)/限られた練習時間・設備(資源)/怪我やスランプ(リスク)
ステークホルダー 監督/選手/マネージャ/顧問の先生/地域のサポーター プロジェクトは関係者の期待調整が欠かせません。
プロジェクトマネージャー 烏養コーチ&澤村 烏養コーチ:戦略・指導・意思決定/澤村:チームマネジメント・現場調整

PMBOKのプロセス群に当てはめてみる

プロセス ハイキュー‼の例
計画 戦術・練習メニューの策定
実行 練習・試合
監視・コントロール 試合分析・改善点抽出
終結 大会終了・振り返り

 まさにPMBOKのプロセスそのものです。
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まとめ:PMBOK × ハイキュー!!で理解するプロジェクトの本質
 プロジェクトとは、
  ・一時的であり
  ・独自の成果物を生み出し
  ・段階的に明確化され
  ・制約条件のバランスで成り立つ

 取り組みです。
 そして、ハイキュー!!の「春高出場」という目標は、
 プロジェクトの概念を理解するうえで非常に分かりやすい例になります。
 プロジェクトマネジメントを学ぶ第一歩として、
 まずは「プロジェクトとは何か」を正しく理解することが重要です