PMBOKにおける「資源のコントロール」:現場で差がつく実務活用法

プロジェクトが計画通りに進むかどうかは、資源の使い方次第です。
「資源のコントロール」は、単なる監視ではなく 現場を安定させ、成果を最大化するための調整術。この記事では、PMBOKの定義をベースにしつつ、実務で役立つ具体例や活用シーンを紹介します。読者の方が「自分の現場ならどう応用できるか」をイメージできるように構成しました。またPMP学習者の方も知識の定着に役立てて下さい。


 

 資源のコントロールとは?

PMBOK第6版以降に登場したプロセス「Control Resources」は、物的資源(設備・材料・ツールなど)が計画通りに使われているかを監視・調整する活動です。
人的資源は「チームマネジメント」で扱われるため、ここでは 非人的資源 が対象となります。

目的はシンプルですが、現場では大きな差を生みます:

  • 計画と実績の差異を把握する
  • 過不足や偏りを是正する
  • 資源の利用効率を高める

 言い換えると「資源の健康診断と処方箋」を行うプロセスです。


利用シーン別の具体例

以下の表は、資源のコントロールどんな場面で役立つか を示しています。単なるチェックではなく、調整アクションまで含めて現場に落とし込むことがポイントです。

例)利用シーン :資源のコントロールの具体例:調整アクション
①建設プロジェクト:クレーン稼働ログ監視から、アイドル時間が多い機材を他現場へ再配置:稼働スケジュールの再調整
②ITインフラ構築:サーバーラックの設置進捗と在庫状況をトラッキング:納品遅延に備えて代替機材を手配 
③製造ライン改善|材料消費量をリアルタイム監視し、異常値にアラート発報:工程の見直し、発注量の調整
④イベント運営:材料消費量をリアルタイム監視し、異常値にアラート発報:品質と顧客満足の確保
⑤研究開発プロジェクト:実験装置使用スケジュールを可視化し、重複予約を防止:資源の競合回避と効率化

「自分の業界ならどう置き換えられるか」を考えやすいように、業種横断的に事例を並べています。


 活用できるツール・技法

資源のコントロールを支える技法は、現場の「見える化」と「意思決定」を助けます:

  • パフォーマンスレビュー:使用率や稼働率定量評価
  • 問題解決技法:資源不足や過剰利用の原因分析
  • PMIS(プロジェクトマネジメント情報システム):資源使用状況の可視化
  • 変更管理:資源の再割り当てや調達計画の修正

これらを組み合わせることで「資源の動きをデータで語れる状態」を作り出せます。


成功のポイント

資源のコントロールを効果的に行うための鍵は以下の3点です:

  • リアルタイムな資源モニタリング体制
  • 計画と実績の差異を定期的にレビュー
  • 関係者との合意形成を伴う柔軟な調整

つまり「早く気づき、早く動き、関係者を巻き込む」ことが成功の分岐点になります。


まとめ

資源のコントロールは「計画通りに進めるための監視」ではなく、現場を安定させ、成果を最大化するための調整術です。
読者の皆さんも、自分のプロジェクトに当てはめて「どの資源をどう見える化し、どう調整するか」を考えてみてください。きっとプロジェクトの安定感が一段階上がるはずです。