検事総長や検事長らの定年延長を可能にする検察庁法改正案などの関連法案は15日、与党が目指した衆院内閣委員会での採決が見送られた。与党は審議で、野党の要求に応じて森雅子法相の出席を認め、火消しを図ったが、森氏は定年延長を認める場合の「基準」を巡り明確な答弁を避け、野党の反発を招いた。与野党の攻防は来週、さらに激しさを増しそうだ。
議論混迷、委員長すらたしなめ
「新たな人事院規則に準じて具体的に定める。現時点では規則が定められていない」。森氏は15日の審議で野党から定年延長に関する基準を示すよう求められたのに対し、こう繰り返した。
野党が基準にこだわるのは、政権が恣意(しい)的に検察幹部の定年延長を判断しないよう「歯止め」が必要とみたためだ。
検察幹部の定年延長は今年1月、政府が現行法を解釈変更し、国家公務員に最大3年間の定年延長を認める国家公務員法の規定を適用した。現時点では検察幹部の定年延長を判断する決定権者は人事院だが、検察庁法改正案では検事総長らの定年延長について「内閣が定める事由があると認めるとき」と盛り込まれた。検察人事に対する政権の恣意的な介入をいかに防ぐか――。これが論戦の大きな争点となっている。
共産党の藤野保史氏は「幹部人事が時の政権の支配下に置かれれば『巨悪を眠らせるな』という検察の使命が果たせなくなる」と追及した。森氏は「検察は起訴権を独占している。強大な権力があり、民主的統制を及ぼすため行政が人事権を持っている」と反論。その一方で「時の政権に都合のいい者を選ぶことがあってはならない」と強調した。だが、政権が「都合のいい者を選ぶ」ことをどう避けるかについての説明は明確さを欠き、議論は混迷を深めた。
立憲民主…
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