[GCP] gcp ja night #29 - BigQuery, Kubernetes, GAS, そして GCP ユーザーグループ (GCPUG) が設立されました
2014年12月19日金曜日
12 日の六本木もそんな寒い夜でしたが、200 名以上もの GCP ユーザーが集まって 29 回目の gcp ja night が、ほっこりと開催されました。場所は、株式会社フリークアウトさんのヒルズガレージをお借りしています。
ピザとビールを楽しみながら、4 つのセッション(各 30 分)と 2 つのトーク(各 15 分)が行われました。その模様を、簡単なレポートと、Hangouts on Air で中継されたビデオの録画で一緒に振り返りましょう。
* 各セッションの内容は発表者個人の意見としての発言であり、発表者の所属する企業・組織と関係するものではありません。
トレタの BigQuery / Google Apps Script 活用術
GCP に含まれるサービスではありませんが、今回参加された皆さんは Google Apps Script (GAS) にすごく興味を持たれたのではないですか?@masuidrive さんによるセッションは、会社で導入している Slack を勤怠管理にも使ってしまおうと、GAS で Bot を作り Google スプレッドシートに勤怠データが保存される「みやもとさん」の開発過程を紹介してくれました。「おはようございます」「お疲れさまでした」とチャットに書けば出退勤として記録される、そのアイデアも面白いのですが、なにより時間をかけずに GAS で作ってしまう発想に驚嘆します。
後半は、BigQuery も同様に GAS と Google スプレッドシートで制御するという内容です。サービスの利用状況を BigQuery で解析し、それを Google スプレッドシートに保存しながら、Slack にも書き込む、これを GAS で制御しています。BigQuery のクエリーなどの設定も Google スプレッドシートに記載して、誰にでも編集し易いようにしているそうです。
GAS を使うことで、非開発者の人でも Google Apps の使い慣れた UI を利用しながら、BigQuery のような Web のいろいろなサービスを組み合わせて使える仕組みを容易に開発でき、Google Apps の共有機能を使えば、誰がどの情報を編集・閲覧できるのかの制御も容易です。さらに多くのワークフローを簡単にできそうですね。
Kubernetesの機能とデモ、開発体制について
Kubernetes の読み方わかります?キュゥべえ!?詳しくはビデオで聞いてください。
@yugui さんは、Kubernetes の機能やアーキテクチャ、そして実際にデモを動作させながら、時間の限り詳細に説明してくれました。Docker コンテナのオーケストレーションという課題、それに対し現在様々なプロジェクトが現れ、その中の何が決定的なプロジェクトとなるかはわからないとしながら、Kubernetes だけでなく、Fleet や Mesos などのプロジェクトの良さについても Kubernetes と比較して教えてくれています。
その中で Kubernetes は、特別なテクノロジーではなく、比較的あたりまえのテクノロジーが使われており、それは Google のこれまでの経験から積み重ねてできているということ。そして開発体制も Google 以外の人が参加しながら速いスピードで発展していき、自らに固執することなく、調査を重ね正しい選択のできる体制である、それ故に Fluentd や Kibana などの他の優れたプロジェクトを利用するに至っているとのことです。
dotCloud の内部プロジェクトとして生まれた Docker。dotCloud のサービスは cloudControl へと移り、今では GCP 上で運用されていることを以前お伝えしました。一方で Docker は急速に普及し、そのジョブスケジューラーとして生まれた Kubernetes は、Google Container Engine (GKE) に組み込まれ GCP の 1 つのサービスとなりました。こういった変遷も面白いですね。
さて、ここまでで前半が終わりです。ビールとピザの時間を挟んで後半が始まります。
会場には、以前事例として紹介させていただいた、ゲーム攻略完全図鑑の千葉さんもいらしていました。
ログだけじゃない!BigQuery使おうぜ!とGCEも使えるよ
株式会社セブン&アイ・ネットメディア オムニチャネル推進事業部 中村悟さん、若林正裕さんによる、BigQuery を実際に大規模な業務で利用している経験を、楽しく聞かせてくれます。この内容だけは実際に会場に来た人だけの特権として非公開です。会場は興味と笑いに溢れ、とても濃い内容を聞かせてくれました。トピックだけ紹介すると、Google Analytics Premium (GAP) と BigQuery の連携。GAP だけでは見えにくい部分が BigQuery で判明し、そして新しい仮設が成り立つということ。そして BigQuery の良い所、悪いところ、これからやりたいこと、やってほしいこと。
話の中で、@masuidrive さんと同様に、GAS との連動やデータの非正規化といった話題が出ました。BigQuery 実際に使っていく中で導かれたやり方として参考になるのではないでしょうか。
GCP最新動向まとめ
GCP の最近のアップデートについては既に紹介してきましたが、この半年だけでも、振り返ってみると GCP の変化と進化を実感します。おなじみ @kazunori_279、Kaz さんです。個々の情報はビデオを見ていただくとして、一部だけ紹介します。
最大 680k IOPS にも達する Local SSD。この性能では、ディスクよりもむしろ CPU がボトルネックになってくるそうです。
先ほども Kubernetes での Fluentd の話がありましたが、Google Cloud Logging で採用された Fluentd は、それを契機に GCP のいろいろな部分で利用されることになりました。もちろんそれは純粋に技術的評価の上で。
新しく GCP の仲間に加わった Firebase の話では、先日の Google Cloud Platform Live のビデオを交え紹介してくれています。中核となっているのは Firebase Realtime Database、NoSQL の JSON Database ですが、そこに接続しているユーザーがリアルタイムにシンクする仕組みと、そのユーザーマネージメントから成り立ち、アプリケーションによっては、サーバサイドのコードを書くことも必要なくリアルタイムにコラボレーションするアプリケーションの開発が可能になります。
この他にも、Google Compute Engine と Autoscaler、GKE、オンプレミスと Google とを接続できる Direct Peering、Carrier Interconnect、VPN といったGoogle Cloud Networking、そして Managed VMs の話もありますので、是非ビデオをご覧ください。
それにしても、日本人エンジニアが生み出したテクノロジー Fluentd が、しっかりと評価された上でこのように利用されることは嬉しくなりますね。詳細は、Qiita に書かれている「Google、FluentdをKubernetesとCompute Engineの標準ログコレクタに採用」を読むとより良くわかります。
Firebase の話の中で出てきた Operational Transformation は、例えば Google Docs の共同編集のように、整合性の維持とコンカレンシー制御の技術です。Google Drive Realtime API でも使われていますが、Firepad での Firebase の実装も試してみることができます。そして、Firepad のページのデモで Firebase のリアルタイム性を確認できると同時に、GitHub のソースコードを読むと、フロントエンドのアプリケーションだけで、バックエンドのコードを書く必要がないということもわかります。
ここでは内容を記載していませんが、標準でネットワーク構成が可能な GCP に、Carrier Interconnect などで直接自社のネットワークを繋げられるようになり、Windows インスタンスを実行できるようになったこととあわせて、エンタープライズ システムのクラウドへの拡張が容易になったことも、大きな変化と言えるかもしれません。
Monitoring Kubernetes
ここからは 15 分間での発表となります。ところで、Kubernetes だけでなく kubelet や kubecfg は何と読むのでしょう?@stanaka さんは、Kubernetes クラスタのモニタリングには、Minion とその中の Docker コンテナのステータスを知る必要があることや、Kubernetes には Grafana によるダッシュボードが用意されていますが、それが内部的にどのような要素が関連し構成されているのかについて話してくれます。詳しくは、Monitoring Kubernetes として話した内容をまとめられています。
GCPユーザーグループ「GCPUG」設立のお知らせと GCP Advent Calendarの話
本日最後の発表です。@soundTricker318 さんから、Google Cloud Platform User Group、略して GCPUG 設立のお知らせです。ジーシーパグと読みます。今回の gcp ja night も 250 名定員のところ300 名以上の応募があり、もっと多くの人に、もっと参加しやすくなるようにと設立されました。ミッションはGCPの普及と、GCPの良いところを伸ばし、よくない所を改善するとのことです。誰でも支部を作成でき、GCPUG のロゴの改変も自由に行えます。まずは、GCPUG のサイトで参加登録をしましょう。東京での第1回は、来年 1 月 14 日を予定しているそうです。

印象に残る可愛いロゴですよね。
もう一つ、GCP Advent Calendar は、この日講演してくださった皆さんの中で参加されている方もいます。参考になることが、たくさんあると思いますよ。
さて、GCPUG も発足し、今回参加できなかった皆さん、場所的に参加できない皆さんも、これからはいろいろな場所で参加できるようになってくると思います。そう考えると、とても嬉しいです!
来年は、GCPUG の発展、そして皆さんが GCP で何を生みだすのか、とても楽しみにしています。


